既設コンクリート構造物の塩化物イオンの拡散過程より評価される表面処理工法の適用性

  • 守分 敦郎
    社団法人 土木学会 東京工業大学大学院 東亜建設工業
  • 長滝 重義
    社団法人 土木学会 東京工業大学 工学部土木工学科
  • 大即 信明
    社団法人 土木学会 東京工業大学 工学部開発システム工学科
  • 三浦 成夫
    東京ガス (株) 袖ケ浦工場 施設部

書誌事項

タイトル別名
  • EVALUATION OF THE EFFECT OF SURFACE COATINGS THROUGH THE DIFFUSION PROCESS OF CHLORIDE ION IN CONCRETE
  • キセツ コンクリート コウゾウブツ ノ エンカブツ イオン ノ カクサン カテ

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抄録

本研究は, 塩害対策として行われてきたコンクリート表面処理工法のうち, 表面塗装の補修効果について, 塩化物イオンの拡散過程を整理することにより検討を行ったものである. 検討方法としては, 塗装されて8年経過したコンクリート構造物の, 含有塩化物イオン濃度を測定し, 塗装時に得られた濃度分布との違いから, 塗膜を施すことによって内部の塩化物イオンがどの様に移動するか確認した. さらに, 鉄筋位置の塩化物イオン濃度の履歴を差分法により求め, 目視調査によって得られた鉄筋腐食判定との関連を検討した. この結果, 表面塗装は塩化物イオンを遮断するが, 塗装後の塩化物イオンがフィックの拡散則に従って移動するため, コンクリート中の塩化物イオン量が多い場合, 塗装による補修効果は得られないことが確認された.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 1995 (520), 111-122, 1995-08-20

    公益社団法人 土木学会

被引用文献 (8)*注記

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参考文献 (24)*注記

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