ステンレス鋼の表面改質に関する研究 (II)

DOI Web Site 被引用文献8件 参考文献16件

書誌事項

タイトル別名
  • A Study on Surface Modification of Stainless Steels (II)
  • ステンレス鋼の表面改質に関する研究(2)ポリカルボン酸薄膜処理によるステンレス鋼接着部の耐湿性の向上
  • ステンレス コウ ノ ヒョウメン カイシツ ニカンスルケンキュウ 2 ポリカル
  • ポリカルボン酸薄膜処理によるステンレス鋼接着部の耐湿性の向上
  • Improvement of adhesion durability of stainless steels in wet environment by surface treatment with poly (carbonic acids)

この論文をさがす

抄録

難接着性材料であるステンレス鋼に接着耐久性を付与することを目的にポリカルボン酸であるポリアクリル酸 (PAA) およびポリメタクリル酸 (PMAA) 薄膜による表面処理を検討し, 耐湿性向上効果とステンレス鋼/処理薄膜界面構造との関連性を考察した。<BR>ラジカル重合性アクリル系接着剤によるステンレス鋼の接着において, PAA薄膜処理では顕著な耐湿性向上効果がみられたのに対し, PMA薄膜処理ではその効果が小さかった。<BR>RA-FTIR, XPS, ToF-SIMSによりステンレス鋼上のPAA, PMAA薄膜の吸着状態を調べると, RA-FTIRとXPSより, カルボキシル基とステンレス鋼との界面に, カルボキシレートアニオンの生成を伴うイオン結合が形成されていることを確認し, またPMAAはPAAより遊離カルボキシル基に対するカルボキシレートアニオンの比率が小さいことを確認した。ToF-SIMSよりPAAでは, クロム以外に鉄, ニッケル, 銅との間にカルボキシレートアニオンの生成を伴うイオン結合が示唆されるのに対して, PMAAではクロム以外の原子との間にはカルボキシレートアニオンが生成されないことを確認した。

収録刊行物

被引用文献 (8)*注記

もっと見る

参考文献 (16)*注記

もっと見る

キーワード

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ