Recent glacier variations in the Patagonia Icefield.

Bibliographic Information

Other Title
  • 南米・パタゴニア氷原における最近の氷河変動
  • ナンベイ パタゴニア ヒョウゲン ニ オケル サイキン ノ ヒョウガ ヘンドウ

Search this article

Abstract

南米・南パタゴニア氷原の溢流氷河の1944/45年以降の変動について,種々のリモートセンシング・データを使用して明らかにし,その要因について考察した.北パタゴニア氷原では,22の溢流氷河について1945-75年,1975-86年,1986-91年,1991-94年の変動を明らかにした結果,全体として1991までは後退速度が加速的に増加したが,91年以降は後退速度が遅くなったことが判明した.この理由の一つとして,1960年代後半から1970年代初めにかけての降水量の増加が考えられている.南パタゴニア氷原では最近48の溢流氷河に関してイベントリーが作成され,多くの氷河で1945年から86年までの数時期の変動が明らかにされた.北氷原と比べて一般に後退速度が大きい(約3倍)が,一方ではほとんど変動していない氷河も多く存在し,Pio XI氷河(南米最大)のように8kmも前進して,面積が60km2増加した特異な氷河もある.またMoreno氷河は前進・後退を繰り返しており,ほぼ平衡状態にあることが判明した.このように変動のバラツキが大きいのが特徴である.これは,微妙な気候変動の他に,AAR,平衡線付近の氷河表面の勾配,カービングがフィヨルドか氷河湖かの違いとその水深,などが影響している結果と考えられる.

Journal

Citations (2)*help

See more

References(40)*help

See more

Details 詳細情報について

Report a problem

Back to top