ゾーニング変更地区における農地所有権の先行的移転

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タイトル別名
  • The Transfer of Agricultural Land Ownership before Zoning Change
  • ゾーニング ヘンコウ チク ニ オケル ノウチ ショユウケン ノ センコウテキ
  • A Case Study of Suburban Area in Tokyo
  • 入間市狭山台地区を例にして

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抄録

農業振興地域の指定が除外され, 市街化区域に編入された, 入間市狭山台地区を対象に, ゾーニング変更に先立って行われた農地所有権移転の動向を考察した。狭山台地区は1993年よりゾーニングが変更されたが, その5年前にさかのぼり, 入間市で行われた農地所有権移転の分布を把握し, ゾーニング変更地区に占める割合を比較した。その割合は, 農地所有権移転の理由により大きく異なり, 経営委譲の44%が最高であった。さらに, 狭山台地区において土地利用の悉皆調査を行った。経営委譲の行われた農地のうち農業生産の場として利用されている割合は, 同地区全体の割合よりも高かった。また他の理由による所有権移転の行われた農地は不耕作地や荒れた茶園の割合が高く, 管理の低下が目立った。経営委譲が他の農地所有権移転と異なる傾向を示すのは, 制度的には生前一括贈与がその背景にある。そして, これが市街化区域に農地を残存させる結果をもたらしている。

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