シクロデキストリンを内包したベシクルによる芳香族化合物の可溶化

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  • Solubilization of Aromatic Compounds by Vesicles Loaded with Cyclodextrin
  • Solubilization of Aromatic Compounds by

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抄録

二鎖型カチオン界面活性剤 (ジドデシルジメチルアンモニウムプロミド;DDAB) ベシクルの可溶化能を向上させる要因を検討するたあ, ベシクルの内水相にシクロデキストリン (β-CyD;水溶性物質であり, かっ, 適当な大きさの分子を包接可能な物資) を内包させ, その芳香族化合物の可溶化に及ぼす影響について, 平衡透析法, 蛍光プローブ法, 動的光散乱法により検討した。<BR>その結果, 超音波を十分照射して調製したβ-CyD内包DDABベシクルの粒子径は60nmになった。また, 芳香族化合物としてβ-CyDに包接されにくいベンジル酸を用いた場合には, β-CyD内包DDABベシクルの可溶化平衡定数 (K) の値は粒子径が60nmのDDABベシクルに比べ顕著に増加したが, β-CyDに包接されるHCAを用いた場合にはK値の大きな増加は確認されなかった。したがって, β-CyDに包接されにくい油性物資は, 内水相にβ-CyDが存在することにより生じるベシクルニ分子膜の物性変化により, 可溶化されやすくなることが明らかとなった。

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