γ線照射による脂肪酸過酸化物の分解に対する抗酸化剤の抑制効果

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  • Effect of Antioxidants on the Prevention of Gamma Radiation Induced
  • Effect of Antioxidants on the Prevention of Gamma Radiation Induced Decomposition of Fatty Acid Hydroperoxide

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抄録

不飽和脂肪酸およびそれらを結合する脂質類は自動酸化を受けて脂質過酸化物を生成するが, 過酸化物そのものの毒性は, これまで考えられてきたほど大きな問題ではなく, むしろその分解物が食品の劣化, 健康障害などに対して重大な問題となっている。そして著者らはそのような分解がビタミンE等の抗酸化剤によって効果的に抑制されることをすでに明らかにした。本研究ではγ線照射による不飽和脂肪酸過酸化物の分解および抗酸化剤によるその抑制について検討した。その結果, 50%分解線量は15kGyであり, また20kGy照射では98%が分解した。そしてこの分解は線量に依存した。フェノール性抗酸化剤を4.5mMの濃度で加えた場合, 15kGy線量で70%の過酸化物が分解しないで残存した。また, 20kGy線量では, ケルセチンを除く20mM濃度の抗酸化剤によって80%以上が分解せず残存することが明らかになった。

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