日本の水田における作土中の<SUP>137</SUP>Csの滞留半減時間

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タイトル別名
  • Residence Half-time of <SUP>137</SUP>Cs in Japanese Paddy Top-soils
  • 日本の水田における作土中の137Csの滞留半減時間
  • ニホン ノ スイデン ニ オケル サクド チュウ ノ 137Cs ノ タイリュウ ハンゲン ジカン

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抄録

日本国内14か所の放射能汚染観測地点から, 1958年以来毎年一連の水田作土 (表層土) を試料として採取しγ線スペクトル分析によって137Cs含量の測定を行い, 大部分の観測地点において1964年に137Cs含量の極大値を見いだした。そこで1964年を基準年と定め, この年を起点とする土壌中の137Csの減少傾向を指数方程式Y=Xetで表現した。<BR>この数式を運用して, 137Csの行動の諸側面について解明を進め, 各採取地点単独の値ばかりでなく, 括弧内に例示したとおりの全国平均値などの特性値を求めることができた。すなわち: (a) 基準年としての1964年当時の日本水田作土中137Cs含量の最高レベル (4.88kBq/m2) , (b) 水田作土中137Csの滞留半減時間 (見かけの値17.3年, 真の値40.7年) , (c) 作土層から下層土に向けた年間溶脱率 (1.70%) 。<BR>一方, 日本海側と太平洋側との間で, 水平方向における137Csの地上集積パターンにかなり明瞭な地域差が認められた。この現象を解明するため, 年間降水量との関係を議論した。

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参考文献 (15)*注記

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