接着剤を浸み込ませたセルロース薄板表面に沿って燃え拡がる火炎先端付近の熱移動

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タイトル別名
  • Heat Transfer near the Leading Flame Edge Spreading over a Cellulose Sheet Permeated with an Adhesive
  • セッチャクザイ オ シミ コマセタ セルロース ウスイタ ヒョウメン ニ ソッテ モエ ヒロガル カエン センタン フキン ノ ネツ イドウ

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抄録

接着剤として用いられる,ポリ酢酸ビニル樹脂または尿素樹脂を浸みこませたろ紙を用いて行った下方燃え拡がり実験において,気相の温度分布及び試料の表面温度を熱電対を用いて調べ,火炎から固体への伝導,対流及び放射による熱移動と試料の単位幅あたりの質量燃焼速度との関係を検討した。ろ紙のみ,ポリ酢酸ビニル樹脂および尿素樹脂を浸み込ませたろ紙の3種の試料の気相温度はそれほど大きく異ならないが,樹脂を浸み込ませた場合には,高温領域が表面に近づく。気相から試料への熱移動速度は樹脂を浸み込ませると小さくなる。ポリ酢酸ビニル樹脂を浸み込ませることによる質量燃焼速度の減少の主な原因は,この熱移動速度の減少にある。一方,尿素樹脂を浸み込ませた場合,質量燃焼速度が減少する主な原因は,この熱移動の速度が減少していることに加え,放射による熱損失も大きくなっていることにもある。<br>(オンラインのみ掲載)

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