固体高分子電解トリチウム濃縮におけるメモリ効果の解決法

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タイトル別名
  • A Solution to Memory Effect Problem in Solid Polymer Electrolysis for Tritium Enrichment
  • コタイ コウブンシ デンカイ トリチウム ノウシュク ニ オケル メモリ コウカ ノ カイケツホウ

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抄録

固体高分子電解質トリチウム濃縮装置では, 測定値から試料水トリチウム濃度を計算するために装置定数を必要とする。このような装置定数は年に2回程度, 約10Bq kg-1の標準トリチウム水を使用して決定される。標準トリチウム水を電解濃縮した直後には, 濃縮装置に検出限界 (20mBq) を超える50-80mBqのトリチウムメモリ効果が認められた。メモリ効果の検出量は, 標準水が濃縮され拡散によって拘束水として高分子電解質膜中に残留したものと考えた量に相当した。濃縮装置に蒸留水 (1Bq kg-1以下) を満たし, 0.5-1A程度の小電流を2日間以上, 流すことによって拘束水を希釈し, メモリ効果問題を解決できることが明らかとなった。この措置はメモリ効果の他にも陰極の酸化抑制という観点からも好ましい。

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