カルボン酸およびフェノールのアルキル化反応における層状複水酸化物の反応速度促進効果

  • 島田 紘
    東海大学理学部化学科, 259-1292 平塚市北金目1117
  • 濱岡 昌
    東海大学理学部化学科, 259-1292 平塚市北金目1117 現在 ジーベンケミカル株式会社,300-0422 茨城県稲敷郡美浦村1191

書誌事項

タイトル別名
  • Effect of Layered Double Hydroxide for Alkylation of Carboxylic Acid and Phenol with Alkyl Halide
  • カルボンサン オヨビ フェノール ノ アルキルカ ハンノウ ニ オケル ソウジョウフクスイサンカブツ ノ ハンノウ ソクド ソクシン コウカ

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抄録

トルエン溶媒中での安息香酸およびフェノールの1-ブロモブタンによるアルキル化反応において,Mg2+-Al3+を構成イオンとし,CO32-やOH-を層間イオンとする層状複水酸化物(以下,LDHと略記する。)が,高収率で対応するブチル化生成物を与えることを見いだした。しかしながら,NO3-系では反応促進はほとんどみられなかった。一方,CO32-系とOH-系LDHは,トルエン中で安息香酸を作用させると安息香酸イオンとして層間に取り込むことが,基本層層間(d003)の拡張および赤外吸収スペクトルから示された。以上の結果より,塩基性の強い陰イオンを層間イオンとするLDHは,固体塩基として安息香酸やフェノールのようなプロトン性有機物質の求核性を高める機能を有することが明らかになった。

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