細線加熱法によるひまし油と溶存水との相互作用の検討

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  • Studies on Interaction between Castor Oil and Dissolved Water by Hot Wire Method
  • サイセン カネツホウ ニ ヨル ヒマシユ ト ヨウゾンスイ ト ノ ソウゴ サヨウ ノ ケントウ

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抄録

ひまし油に水を溶解したとき起こるひまし油の構造の変化を細線加熱法で測定し,脱水ひまし油および含水ひまし油におけるひまし油と溶存水との相互作用を調べた結果,次のようなことがわかった.<BR>ひまし油中の溶存水量を増加させると動粘性率が次第に増加し,溶存水量が4075ppmで最高値を示した.さらに溶存水を増加させると動粘性率が急減し,飽和含水ひまし油では最小値を示した.<BR>ひまし油中のグリセリントリリシノーレアートのヒドロキシ基の数と溶存水量との比の値が5/mol H2Oのとき最高の動粘性率を示し,水分子の分子間架橋が最大となった.<BR>飽和含水ひまし油中の溶存水は,分子間架橋をしないで水クラスターを形成し,それが可塑剤の作用をしていることを示唆している.<BR>各含水ひまし油を10-50℃へ昇温すると分子問架橋が破壊され,60℃ではほぼ消滅した.

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