外科感染症におけるEnterococcus spp.の分離頻度と薬剤感受性の変遷

書誌事項

タイトル別名
  • ISOLATION RATE OF ENTEROCOCCUS SPP. FROM SURGICAL INFECTIONS AND THEIR SUSCEPTIBILITIES

この論文をさがす

抄録

1982年7月から1996年6月の間の多施設における外科感染症からのEnterococcusspp. の分離頻度とその薬剤感受性の変遷について検討した。一次感染症においては, Enterococcus faecalis およびその他のEnterococcus spp.の分離頻度は, 調査期間を通じそれぞれ数%と低かった。しかし, 術後感染症においては, 1993年度からE.faecalisは第1位の分離頻度となったが, その他のEnterococcus spp.の分離頻度は数%であった。Efaecalisに対してはmpicillin(ABPC)の抗菌力がもっとも優れており, 次いでVancomycin (VCM), Imipenem (IPM), Levofloxacin (LVFX), Meropenem (MEPM), Cefozopran (CZOP)などであった。その他のEnterococcusspp. に対して, E.faecalisより薬剤耐性率が高かったが, VCMの抗菌力がもっとも優れており, 次いでABPC, LVFXの順であった。VCM耐性菌は認めなかったが, 諸外国では問題となっており, 今後, 注目していく必要があろう。

収録刊行物

被引用文献 (3)*注記

もっと見る

参考文献 (22)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ