Crigler‐Najjar症候群II型の1例

  • 細川 歩
    市立釧路総合病院内科・消化器科・リウマチ科 札幌医科大学第1内科
  • 米沢 和彦
    市立釧路総合病院内科・消化器科・リウマチ科
  • 池田 幸穂
    市立釧路総合病院内科・消化器科・リウマチ科 札幌医科大学第1内科
  • 赤池 淳
    市立釧路総合病院内科・消化器科・リウマチ科 札幌医科大学第1内科
  • 登坂 松三
    市立釧路総合病院内科・消化器科・リウマチ科
  • 今井 浩三
    札幌医科大学第1内科

書誌事項

タイトル別名
  • A case of Crigler-Najjar syndrome type II

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抄録

症例は68歳, 女性. 乳幼児期より黄疸を指摘されていたが, 特に治療を受けていなかった. 黄疸は疲労時に増強する傾向があった. 平成9年8月頃より全身倦怠感, 黄疸の増強を認め精査加療を目的に同年8月25日当科入院となった. T. Bil 12.9mg/dl (D. Bil1.0mg/dl) と間接型優位の高ビリルビン血症を呈したがその他の肝機能検査, 色素排泄試験は正常範囲で, 溶血を示唆する所見も認めなかった. 臨床経過, 黄疸の程度および肝組織像よりCrigler-Najjar症候群II型と考えられた. フェノバルビタール, ブコロームの投与により著明な血清ビリルビン値の低下がみられた. その後, ビリルビン抱合酵素であるbilirubin UDP-glycosyltransferase (以下B-UGT) の遺伝子異常が確認された.<BR>Crigler-Najjar症候群II型の報告例は本邦では稀であり貴重な症例と考え若干の文献的考察を加えて報告した.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 41 (8), 561-565, 2000

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (17)*注記

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