石炭灰の人工軽量骨材化

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タイトル別名
  • Manufacture of Lightweight Aggregates Utilizing Coal Fly Ash
  • セキタンバイ ノ ジンコウ ケイリョウ コツザイカ
  • Special Articles on Chemistry and Technology for Recycling Inorganic and Organic Materials. Manufacture of Lightweight Aggregates Utilizing Coal Fly Ash.

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抄録

昭和48(1973)年の石油ショック以来,一次エネルギー源の多様化が推進されており,電力業界でも石炭火力の開発を推進しているが,大量に発生する石炭灰の処理は,石炭火力立地上重要な問題である。石炭灰は従来からその大部分を埋立に依存してきた。しかし,近年適正灰捨場の減少や環境保全面.から灰捨場の確保がむずかしくなっており,また,一方では我国の限られた資源の有効利用を図るという意味からも,石炭灰を資源として大量に有効利用できる技術の確立が待たれていた。<BR>九州電力(株)と(株)神戸製鋼所は,これら社会的背景に基づき石炭灰の大量有効利用が期待できる人工軽量骨材製造方法について昭和54(1979)年より共同研究を実施し,この技術を確立した。その後,昭和58(1983)年には,九州電力(株)大村発電所構内に「石炭灰利用人工軽量骨材製造プラント」を建設し,昭和60(1985)年には建設省の認定を受け,販売を開始した。<BR>本製造技術は,原料の石炭灰に水を加えて混合・造粒し,微粉炭バーナーで着火後は石炭灰中の残存未燃焼炭素分が自燃することにより焼結反応が起こって固化することにより骨材となる。原料は産業廃棄物である石炭灰を有効利用していることから石炭灰中の残存未燃分を有効活用できるため,燃料使用量が少ないなどの特徴を持ち,省資源,省エネルギー,石炭灰処理の多様化による石炭火力立地推進などの国家的課題に大きく貢献できるものである。

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