Maticの変法によるチアゾール・オレンジ法を用いた網血小板測定の臨床応用

書誌事項

タイトル別名
  • Clinical application of reticulated platelet analysis using the Matic-modified thiazole orange method and flow cytometry
  • Matic ノ ヘンポウ ニ ヨル チアゾール オレンジホウ オ モチイタ モウ ケッショウバン ソクテイ ノ リンショウ オウヨウ

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抄録

網血小板比率は血小板回転のよい指標として臨床上重要な検査であり,広く血液臨床医の関心を集めてはいるものの,実用的といえる安定したよい測定法がなかったため一般化していない。1998年にMaticらが発表したチアゾール・オレンジ法の変法は,簡便・迅速かつ精密であるという圧倒的な利点を有し,今後網血小板比率測定のスタンダードとなりうると考え,実際の臨床例でその有用性を検定した。特発性血小板減少性紫斑病と血球貪食症候群では,血小板回転の亢進を反映して網血小板比率の増加がみられ,また血小板減少の程度と網血小板比率が強い相関を示した。造血器腫瘍で強力化学療法中の患者では,網血小板比率の減少している例と増加している例で1週間以内にそれぞれ血小板数の減少・増加がみられ,検査法としての信頼性の高さを示唆した。今後この方法が広く普及すると推測される。

収録刊行物

  • 臨床血液

    臨床血液 41 (11), 1151-1157, 2000

    一般社団法人 日本血液学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (13)*注記

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