大腸癌検診における免疫学的便潜血検査の定量値に関する検討

• 福田 直子

  徳島県総合健診センター

• 相良 安信

  徳島県総合健診センター

• 三好 宏和

  徳島県総合健診センター

• 鎌村 真子

  徳島県総合健診センター

• 岸 清一郎

  徳島県総合健診センター

• 伊東 進

  徳島大学第二内科

書誌事項

タイトル別名

• Values of Fecal Hemoglobin in Screen-detected Colorectal Cancer Cases

抄録

便潜血カットオフ値の検討から, 地域での要精検率を下げるためにはカットオフ値を現在の 130ng/mlから150ng/mlに上げ, 職域での2日法を推奨すべきであると思われた。便潜血定量値と発見大腸癌の関係では, 早期癌の平均値900ng/mlに対し進行癌が1,556ng/mlと有意に高値であった。早期癌の肉眼型では表面型が419ng/mlと最も低く, Is, Isp, LST, の順に高くなり, Ip型が1,154ng/mlと最も高い値を示した。大きさでは10mm以下は21mm以上に比較して有意に低かった。深達度ではm癌ではsm癌に比較して有意に低かった。占居部位による差はみられなかった。以上より, 表面型, 1cm以下, 粘膜内癌は便潜血検査が陽性となりにくいと考えられ, 逐年検診の重要性が示唆された。便潜血検査の定量値が上がると陽性反応適中度が上昇し, また便潜血検査2回陽性例は陽性反応適中度が 10.5%と高く, 精検受診勧奨の際に考慮すべきであると思われた。

収録刊行物

• Journal of Gastroenterological Mass Survey

  Journal of Gastroenterological Mass Survey 39 (4), 303-306, 2001

  一般社団法人 日本消化器がん検診学会

キーワード

• 免疫学的便潜血検査
• 便中ヘモグロビン濃度

詳細情報

• CRID: 1390282679523552000
• NII論文ID: 130003355945
• NII論文ID: 10007515022
• NII書誌ID: AA1140535X
• DOI: 10.11404/jsgcs2000.39.4_303
• ISSN: 21867321
• ISSN: 13454110
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2002015638
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可