医療従事者における刺傷事故について 日本の多施設実態調査より

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タイトル別名
  • Needlestick and Sharp Instrument Injuries in Hospital Personnel. A Multicenter Survey in Japan.
  • A Multicenter Survey in Japan
  • 日本の多施設実態調査より

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抄録

血中ウイルスの医療従事者に対する曝露の危険性は, 針刺し事故や血液飛沫によるものがもっとも高い. 日本における8施設の調査から針刺し事故の実態を解析し, さらに予防対策としての安全器具の評価について考察を加えた.<BR>集計した920件の職務上の事故において, 看護婦と医師の事例が大部分であり, 器材別では内腔のある注射針が81%を占めている. 注射針の中では翼状針において頻度が高く, ペン式注射器, 真空採血針などと続く. 通常の注射針ではリキャップに伴う事故が圧倒的に多いが, リキャップしない方式では専用廃棄容器にかかわる事故が目立つ.<BR>近年, 安全装置付きの注射器が登場しているが, 装置の評価, 使いやすさ, 使用範囲および価格や廃棄処理に対する検討が必要である.

収録刊行物

  • 環境感染

    環境感染 11 (1), 1-6, 1996

    日本環境感染学会

被引用文献 (14)*注記

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参考文献 (8)*注記

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