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抄録
角層バリアは皮膚の持つ重要な機能の一つであり,徹生物の生体への侵入や諸々の物理・化学的侵襲からの防御の上で重要な働きをしている.特に近年では,アトピー性皮膚炎における角層バリア機能の破綻が臨床病態発現上重要な関連を持つであろうことが注目されている.この角層のバリア機能を測定する方法としては従来より経皮水分蒸散量の測定,ステロイドによる皮膚蒼白性の測定,単離皮膚シートによる経皮吸収量の測定など様々な手法が利用されている.今回我々は,物質の角層内への浸透を,より簡便に測定する方法としてリボフラビンを用いた評価法を開発した.その方法を用いて種々検討をした結果,角層のバリア機能の障害の程度に応じてリボフラビンの浸透量が増加することが示された.本法は,その適用と評価法がきわめて簡便であることから今後,各種状況下における角層のバリア機能の測定のために応用されうる有用な方法と思われる.
収録刊行物
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- 日本皮膚科学会雑誌
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日本皮膚科学会雑誌 109 (13), 2103-, 1999
公益社団法人 日本皮膚科学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680717259904
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- NII論文ID
- 130004681152
- 10007733155
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- NII書誌ID
- AN00196602
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- COI
- 1:CAS:528:DyaK1MXnvFWisbk%3D
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- ISSN
- 13468146
- 0021499X
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可