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- 丸橋 佐和子
- 福井医科大学医学部看護学科
書誌事項
- タイトル別名
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- Physical and Mental Health Problems and Related Factors of Main Care-Givers of Middle-Aged and Elderly Patients who have been Discharged from a Specialized Care Facility
- トクテイ キノウ ビョウイン タイイン ゴ チュウコウ ネンレイ カンジャ ノ シュ カイゴシャ ノ シンシン ノ ケンコウ ジョウタイ ト エイキョウ ヨウイン
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抄録
特定機能病院で治療を受けた中高年齢患者退院後の,主介護者の心身の健康状態とその影響要因の明確化を目的として,患者の退院後早期とさらに1.5年後の縦断的調査を行った。<br> 研究方法は,心身の健康状態を示すGHQ-60(The General Health Questionnaire)と今回作成した質問票(一次調査,二次調査共にほぼ同一内容であり,各10および11要因を含む)の分析により行った。その結果,一時調査時のGHQ得点の平均値による心身の健康状態は異常域にあった。これに対して二次調査時は有意に改善し正常域にあった。GHQ得点を目的変数,介護者の要因を説明変数として重回帰分析を行い,GHQ得点に対する関連性を標準偏回帰係数の大きい順に見たところ,一次調査では「気がかり数」「年齢」の順に有意に関連しており,次いで「疾患の有無」が関連性のある傾向にあった。同様に二次調査においては「気がかり数」「健康感」「職業の有無」の順で共に有意に関連性のある要因であった。気がかりや介護者自身の身体の健康状態が退院後早期のみならず,さらに1.5年後もなお有意に影響する要因であることは難治性疾患を対象とする特定機能病院退院後の患者の特性から見て,充分予測される事といえる。<br> 本研究は介護者の心身の健康状態から,患者の退院後早期に援助の焦点を当てる事が重要である事,また,二次調査時には心身の健康状態は有意な改善が見られたとはいえ,退院後長期にわたる介護者のニードや問題に対する注意の必要性が示唆されている。
収録刊行物
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- 日本看護研究学会雑誌
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日本看護研究学会雑誌 23 (4), 4_31-4_42, 2000
一般社団法人 日本看護研究学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390282680719664384
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- NII論文ID
- 10008132616
- 130005143147
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- NII書誌ID
- AN00330079
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- ISSN
- 02859262
- 21896100
- 21883599
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- NDL書誌ID
- 5545002
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- NDL
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可