付着物に覆われた平面網地の抵抗係数に及ぼす空隙率の影響

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  • フチャクブツ ニ オオワレタ ヘイメン アミジ ノ テイコウ ケイスウ ニ オヨボス クウゲキリツ ノ エイキョウ

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従来、付着物に覆われた漁具の流水抵抗についてはフジツボに覆われたパイプおよび平面網地やホタテ養殖籠について検討された。これらの流水抵抗の検討は浸漬期間が数ヶ月から1年以上(14ヶ月)の長期間であり、浸漬深度や期間の違いとの関係については十分明らかにはされていない。定置網では表層から底層に敷設された網地が一定期間の海水浸漬により付着物に覆われる。付着物に覆われた網地(汚損網地)は流水抵抗が増えることで、網形状が変化し漁獲効率が低下すると同時に定置網全体の固定力にも深く関与する。前報では浸漬期間を15~60日、浸漬深度を1.5~15mとして定置網漁場に浸漬した平面網地の流水抵抗が浸漬期間30日程度で抵抗比がほぼ最大値となり、その後一定値となることを報告した。抵抗比は期間と流水抵抗の関係についてその目安を示すが、使用した網地との相対値であるため応用性に乏しい。したがって、定置網網地の流水抵抗を検討する際にも、無次元数である抵抗係数による検討が不可欠である。完全は防汚手段が十分でない今日では、海中浸漬中の網地の状態変化を容易に把握する手段を確立しておくことは網地の管理や漁獲機能の維持にとっては重要である。

Journal

  • 水産工学

    水産工学 35 (3), 247-251, 1999-03

    東京 : 日本水産工学会

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