食塩によるポリフェノールオキシダーゼ活性の阻害メカニズム

  • 大羽 和子
    Nagoya Women's University, Department of Food Science and Nutrition
  • 山本 淳子
    Nagoya Women's University, Department of Food Science and Nutrition
  • 伊藤 幸子
    Nagoya Women's University, Department of Food Science and Nutrition
  • 藤江 歩巳
    Nagoya Women's University, Department of Food Science and Nutrition
  • 竹内 若子
    Nagoya Women's University, Department of Food Science and Nutrition

書誌事項

タイトル別名
  • Mechanism of the Suppressive Effect of NaCl on the Polyphenol Oxidase Activity of Vegetables
  • ショクエン ニ ヨル ポリフェノール オキシダーゼ カッセイ ノ ソガイ メカニズム

この論文をさがす

抄録

日常, 果実や野菜の褐変防止に食塩が用いられる. 酵素的褐変を触媒するポリフェノールオキシダーゼ (PPO) の活性は食塩により阻害されるといわれている. 本研究では, 市販のりんご果肉, ジャガイモ塊茎, 黒緑豆もやし胚軸の粗酵素液中に複数の異なるPPOアイソザイムが存在することを, SDS-ポリアクリルアミドゲル電気泳動で明らかにした. また各アイソザイムの食塩に対する感受性には若干の差異がみられた. 次に, 食塩によるPPOの阻害様式を明らかにするために, 黒緑豆もやし胚軸からpI 6.7のPPOアイソザイムを硫酸アンモニウム分画, 2種類のカラムクロマトグラフィーにより426倍に精製した. 本酵素は分子量約40kDaのほぼ単一なたんぱく質にまで精製された. 精製酵素のクロロゲン酸 (基質) に対する見かけのKm値は1.3mMであり, 食塩による阻害様式は非拮抗型で, その阻害定数 (Ki) は0.22Mであった.

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (17)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ