嚢胞内出血を来し, 嚢胞腺癌と鑑別を要した巨大単純性肝嚢胞の1例 A case of simple liver cyst with internal hemorrhage which suspected cystadenocarcinoma of the liver

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著者

抄録

症例は56歳, 女性. 単純性肝嚢胞の経過観察中に嚢胞内に充実性部分の出現を認め, 精査入院となった. 腹部超音波では嚢胞壁は全周性に肥厚し, 一部隔壁様構造を認めたが, CTでは超音波で見られた充実部は不明瞭で, 造影効果を認めなかった. また, 嚢胞壁の組織診で悪性所見は認めなかった. 嚢胞径は当初11cmであったが, 超音波上, 変化が見られた3週後には7cmと自然縮小した. 以上より, 単純性肝嚢胞内に出血が生じ, 凝血塊が超音波上腫瘍様に見えたと考え, 外来にて経過観察中である. 嚢胞径は更に縮小し, 9カ月後には4cmとなっている.<br>肝嚢胞内出血は画像上, 嚢胞腺癌を否定できないとして大半が手術を施行されているが, 腹部超音波像とCT像に解離が見られる場合, 嚢胞内出血の可能性を考え, 特に自然縮小傾向にあるような症例では, 経過観察が可能と考えられた.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 43(2), 121-124, 2002-02-25

    The Japan Society of Hepatology

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被引用文献:  5件中 1-5件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10008363187
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00047770
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    NOT
  • ISSN
    04514203
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  J-STAGE 
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