家庭用24時間循環風呂における浴槽水の汚染状況 : 換水・洗浄の指標 Pollution Level and Bacterial Contamination in the 24 hr-Home Bath Water : the Better Index for Washout

この論文にアクセスする

この論文をさがす

著者

抄録

家庭用24時間循環風呂 (24時間風呂と略) 浴槽水の衛生保持のためには, その汚染状況を的確に把握して浴水交換や浴槽・循環装置・濾材の洗浄 (以下, 換水・洗浄と略) する必要がある.このため, 我々は3家庭の浴槽水について1997年3月から7月の期間にかけて10の実験的測定系を設定し, その汚染経過を1測定系について7~10日間毎日モニターした.汚染指標には細菌ではレジオネラ属菌, 一般細菌, 大腸菌群を, 水質では一般に使われている濁度 (T) と化学的酸素要求量 (COD) を, さらに入浴者の分泌物であるアンモニア性窒素 (以下NH<SUB>3</SUB>-Nと略) と尿素の濃度についても測定し, 入浴日数に比例して蓄積される指標を求めた.その結果, 細菌類や濁度, CODは浴槽水汚染の指標とはなるが入浴日数とは比例しないことから換水・洗浄の目安としては不適当であることが分かった.これに対してNH<SUB>3</SUB>-Nと尿素の濃度は, いずれの系においても入浴日数にほぼ比例して蓄積した.このことから, 一般家庭における24時間風呂浴槽水の汚染状況は, NH<SUB>3</SUB>-Nと尿素を指標とし, 公衆浴場水質基準のKMnO<SUB>4</SUB>消費量25 mg/L (COD値では約6.3 mg/L) に相当するNH<SUB>3</SUB>-N濃度, 約0.7 mg/Lと尿素濃度, 約2.3 mg/Lを導き, これらを限界濃度として換水・洗浄を行うことを提案する.また, レジオネラを含む細菌類に対し41℃保温や塩素系殺菌剤の有効性, さらに濾材の「有用細菌」付着処理や粗濾過フィルター使用については, むしろ原生動物の住家を保障し, ひいてはレジオネラ属菌の生存・増殖を保障することになる裏付けを得た.

収録刊行物

  • 環境感染

    環境感染 13(4), 226-233, 1998-11-30

    Japanese Society of Environmental Infections

参考文献:  7件中 1-7件 を表示

被引用文献:  3件中 1-3件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10008424215
  • NII書誌ID(NCID)
    AN1019475X
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    09183337
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  J-STAGE 
ページトップへ