小型漁船の船底清掃による燃料消費量とNOx排出量の低減効果 Effects of Under-water Structure Cleaning in Respect of Decrease in Fuel Oil Consumption and NOx Emission of Small Fishing Boat

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抄録

ディーゼル機関から排出される大気汚染物質の中で、黒煙およびNOx濃度は他の熱機関に比べ高い。自動車用ディーゼル機関では、早くからこのような物質の排出規制が行われている。船舶においては、1990年に開催されたIMOの海洋環境保護委員会で、NOxの削減目標および目標年が提案され、各国・各地域において具体的な規制案が検討されている。船舶から排出されるNOxの低減方法に関する調査・研究は中・大型の船体や機関を用いた例が多く、小型漁船を供試した例は少ない。中・大型漁船においては、燃料消費量は通常機関回転数の3乗に比例して増加する(船舶特性)のに対し、高速航走する小型漁船は、船速の増加とともに半滑走・滑走状態となる。このため、ある船速以上になると船速の増加に対する燃料消費量の増加割合が小さくなる。著者らは前報で、265kW/2200rpmの舶用4サイクルディーゼル機関を搭載した12GT型小型漁船の供試結果より、NOx排出量[kg/h]は燃料消費量と相関があることを示した。さらに、低速域においては船速のほぼ2乗に正比例し、半滑走・滑走状態になるような高速域においてはほとんど増加しないことなどを明らかにした。しかし、水線下の船体が汚損されると船体抵抗が増加して、同一船速における燃料消費量は増加し、これに伴ってNOx排出量も増加するとともに、一般に最大船速が低下する。この結果、半滑走・滑走状態となる船速が得られにくく、その特長が発揮できなくなる。水線下の船体汚損による航走時の性能や船底防汚塗料の効果についての報告は、いずれも漁船としては中・大型に属するものであり、漁船の80%以上を占める20トン未満の小型漁船を供試した例は見当たらない。

収録刊行物

  • 水産工学

    水産工学 32(3), 181-187, 1996-03-29

    日本水産工学会

参考文献:  17件中 1-17件 を表示

被引用文献:  2件中 1-2件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10008439083
  • NII書誌ID(NCID)
    AN10278554
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    ART
  • ISSN
    09167617
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  IR 
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