中海における気象変化に伴う流れと貧酸素水塊の挙動

  • 福岡 捷二
    広島大学 工学部第四類地域環境工学講座
  • 黒川 岳司
    社団法人 土木学会 広島大学大学院 工学研究科環境工学専攻
  • 日比野 忠史
    社団法人 土木学会 運輸省港湾技術研究所 海洋環境部
  • 鈴木 篤
    社団法人 土木学会 建設省中国地方建設局出雲工事事務所
  • 中村 剛
    社団法人 土木学会 清水建設 (株) 北陸支店土木部
  • 上原 浩
    社団法人 土木学会 広島大学大学院 工学研究科環境工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • FLOW AND ANOXIC WATER MASS BEHAVIOR ACCOMPANIED WITH THE CHANGE IN METEOROLOGICAL CONDITIONS IN LAKE NAKAUMI
  • ナカウミ ニ オケル キショウ ヘンカ ニ トモナウ ナガレ ト ヒンサンソスイカイ ノ キョドウ

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抄録

汽水湖では強固な密度躍層が形成され, 底層水が貧酸素化しやすい. 貧酸素水塊の消長は気象や流れに密接に関係している. そこで本研究では, 代表的な汽水湖である中海において気象, 流れ, 水質に関する詳細な現地観測を行い, 吹送流や気圧変化に伴う流れの特徴を整理し, それらが貧酸素水塊の時間的・空間的な分布特性にどのように影響を与えるかを検討し, 以下の事項を明らかにした. (1) 貧酸素状態の程度は外海水の流入や風による上下層の混合によって緩和されるが, 低気圧接近に伴う外海水流入が最も大きな影響を与える. (2) 気象平穏時には, 米子湾奥部では半島や島の影響で湖全体とは異なる界面振動が生じ, 貧酸素水塊はこれに伴う流れによって移動する. (3) 湾奥における水中でのデトリタスの分解による酸素消費量は底泥による消費量と同程度である.

収録刊行物

  • 土木学会論文集

    土木学会論文集 1999 (636), 61-79, 1999-11-22

    公益社団法人 土木学会

被引用文献 (3)*注記

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参考文献 (22)*注記

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