北九州市立医療センターにおいて検出された<I>Haemophilus influenzae</I>についての検討

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  • MICROBIOLOGICAL AND CLINICAL STUDIES OF <I>Haemophilus influenzae</I> ISOLATED AT KITAKYUSHU MUNICIPAL MEDICAL CENTER FROM 1996 THROUGH 1999

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抄録

北九州医療センターで1996年1月より1999年12月までの4年間に臨床材料より分離されたHaemqphilus influenzae 575株について検討した。<BR>疫学的検討では, 年別の検出数は99株より172株で, 4年間で著明な増加傾向は認めなかった。月別に検出数をみると, 6月-7月に多く, 11月-2月の冬季に少ない傾向であった。年齢別では4歳以下の乳幼児で147株 (25.6%), 65歳以上の老齢者で139株 (24.2%) とStreptococcus pneumoniaeと同じ傾向を示した。また, 検体別では全体の91.8%が気道系より検出された。<BR>7薬剤に対する感受性動向では, β-lactamase (BL) 産生ampicillin (ABPC) 耐性株の検出件数は51株 (8.9%) であり, 年度毎の増加傾向はなかった。BL非産生ABPC耐性インフルエンザ菌 (BLNAR) は, ABPCのMIC1μg/ml以上, 且つcefaclorのMICが16μg/ml以上とすると67株 (11.6%) 存在した。両者を併せてABPC耐性菌は118株 (205%) 存在した。<BR>Meropenem, levonoxacinの抗菌活性が優れていた。<BR>髄膜炎症例はわずか4例であったが全例, 莢膜血清型はb型で, 治療によく反応し治癒した。しかし成人例1例は後遺症を残した。

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