成人におけるサイトメガロウイルス抗体陽性率とサイトメガロウイルス単核球症に関する研究

書誌事項

タイトル別名
  • Studies of Anti-Cytomegalovirus IgG Antibody Positive Rate and Cytomegalovirus Mononucleosis in Adults
  • セイジン ニ オケル サイトメガロウイルス コウタイ ヨウセイリツ ト サイトメガロウイルス タンカクキュウショウ ニ カンスル ケンキュウ
  • Studies of anti-cytomegalovirus IgG antibody rate and cytomegalovirus mononucleosis in adults

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抄録

1994年から1999年まで当院で20歳以上の成人に施行された血清中のサイトメガロウイルス (cytomegalovirus: CMV) IgG, IgM抗体価 (EIA), Epstein-Barrウイルス (EBV) VCAIgG, IgM抗体価 (FA) の結果を解析し考察した.それぞれのIgM抗体陽性者の診療記録を検索し, EBV, CMVの初感染によると思われる症状, 所見を認めた症例についてEBV単核球症, CMV単核球症と診断した. CMV IgG抗体価の陽性率は1994年が87.6%であったのに対し1999年には77.8β まで低下していた. 特に20歳代のCMV IgG抗体価の陽性率は1994年から1999年までで, 662%から533%に低下していた. 一方, EB VCA IgG抗体価の陽性率は91-94%程度とほとんど変動を認めなかった. EBV単核球症症例数はほとんど変動を認めなかったが, CMV単核球症症例数は1994年から1999年までそれぞれ2例から16例へと明らかな増加傾向を示した. その原因として若年者のCMV IgG抗体陽性率の低下が関与している事が示唆された.

収録刊行物

  • 感染症学雑誌

    感染症学雑誌 75 (9), 775-779, 2001

    一般社団法人 日本感染症学会

被引用文献 (12)*注記

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参考文献 (17)*注記

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