HIV感染者に合併し，急速に進行した2期梅毒の2例

• 小尾 麗子

  都立駒込病院皮膚科

• 林 さなえ

  都立駒込病院皮膚科

• 赤城 久美子

  都立駒込病院皮膚科

• 今村 顕史

  都立駒込病院感染症科

• 味澤 篤

  都立駒込病院感染症科

• 比島 恒和

  都立駒込病院病理科

書誌事項

タイトル別名

• An Aggressive Forms of Secondary Syphilis in HIV-infected Patients
• HIV カンセンシャ ニ ガッペイ シ,キュウソク ニ シンコウ シタ 2キ バイドク ノ 2レイ

抄録

HIV感染者に合併し，急速に進行した2期環状丘疹性梅毒の2例を報告した．症例1は29歳，男，HIV抗体陽性．顔，四肢，躯幹に潰瘍を伴う肉芽腫樣の暗紅色環状局面が多発．左鼻翼部の欠損，陰囊に落屑性紅斑，陰茎に潰瘍の多発を認めた．RPR法：4.8倍，TPLA：4,453倍．症例2は34歳，男，HIV抗体陽性．四肢，躯幹に痂皮，膿疱，潰瘍を伴う暗紅色環状局面が多発．軟口蓋の壊死と口蓋垂の偏位を認めた．RPR法：1,024倍，TPHA：40,960倍．組織は症例1，2ともに真皮のリンパ球と形質細胞主体の稠密な細胞浸潤であった．ペニシリン系抗生物質にて症例1は鼻翼の欠損，症例2は軟口蓋の欠損は残ったが，症例1，2ともに環状局面は瘢痕を残さず治癒した．HIV感染者に合併した特異な2期晩発疹と診断した．さらに，過去10年間に当科を受診した顕症梅毒のHIV陽性群と陰性群を比較した．HIV陽性群は陰性群に比べ多彩な皮疹をとり，再感染及び再燃が多かった．

収録刊行物

• 日本皮膚科学会雑誌

  日本皮膚科学会雑誌 112 (7), 985-990, 2002

  公益社団法人 日本皮膚科学会

キーワード

• secondary syphilis
• HIV

詳細情報

• CRID: 1390001205738805376
• NII論文ID: 10009476571
• NII書誌ID: AN00196602
• DOI: 10.14924/dermatol.112.985
• ISSN: 13468146
• ISSN: 0021499X
• NDL書誌ID: 025120994
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I025120994
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2003007443
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可