腹腔鏡下胆嚢摘出術における術前, 術中胆道造影の意義に関する検討

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  • A Study on The Significance of Preoperative and Intraoperative Cholangiography in Laparoscopic Cholecystectomy

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抄録

現在, 胆嚢良性疾患に対する腹腔鏡下胆嚢摘出術 (以下, LC) は標準術式として確立されたと考えられる。われわれはLC導入当初より術中胆道を造影をルーチンに行っていることに着目し, 術前, 術中胆道造影の意義について検討した。対象は1992年から1998年までの363例のうちの338例とした。術前胆道造影所見を大橋らのGrade分類に基づき分類したところ, 胆嚢造影不良のGradeIIIで有意に手術時間が長く, 開腹移行率も高いという結果であった。術中造影による総胆管結石発見率は3.4%であった。総胆管損傷発症率は0.3%と, 諸家の報告よりも低く, 術中造影を行うに際し, 剥離操作を十分行った結果と考えられる。以上よりGrade分類は手術難易度の推定に, 術中胆道造影施行は総胆管結石発見や胆管損傷予防に有用であると考えられた。

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