胃癌に合併したgastrointestinal stromal tumor (neural type) の1例

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タイトル別名
  • A Case of Gastrointestinal Stromal Tumor (Neural Type) Associated with Gastric Cancer

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抄録

胃癌に合併したgastrointestinalstromaltumor (GIST) のneuraltypeの1例を報告した。症例は68歳, 男性。主訴は吐下血。胃内視鏡検査では胃前庭部に進行癌と胃体上部に潰瘍形成を伴う粘膜下腫瘍を認めた。腹部CT検査では胃体部前壁から壁外に突出する大きさ約70×60mmの腫瘤を認め, リンパ節転移と肝転移も認めた。術中所見では胃前庭部に漿膜面に露出する癌と, 胃体上部前壁に大きさ75×55×70mmの胃壁外発育優位の限局性腫瘍を認めた。高度なリンパ節転移のため根治切除不能と判断し幽門側胃切除術 (DO) を施行した。病理学的には胃前庭部の胃癌はpor2, seであった。胃体上部の粘膜下腫瘍は紡錐形細胞が密に増殖し, 免疫組織化学的検索では平滑筋マーカーは陰性で, 神経系マーカーのうちNSEが陽性であったことよりGISTのneural typeと診断した。核分裂像は認めなかったが, 腫瘍径が5cmを越えるためborderline malignantと考えられた。

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