当院における経皮内視鏡的胃瘻造設術の臨床的検討

書誌事項

タイトル別名
  • A Clinical Study of Percutaneous Endoscopic Gastrostomy in our Hospital

この論文をさがす

抄録

長期経腸栄養管理における経鼻胃管からの変更, 中心静脈栄養管理下からの離脱を目的として導入した経皮内視鏡的胃瘻造設術 (PEG) の患者背景および合併症について検討した。対象は110症例 (男性46症例, 女性64症例) で, 造設時年齢は28歳から99歳まで平均75.4歳 (±14歳) であった。対象患者のPSはほとんどの症例で3であり, その基礎疾患は脳血管障害 (脳梗塞, 脳出血) が86例 (78%) と大半を占めた。MRSA感染 (57%), 糖尿病 (49%) の合併が多かった。挿入直後の合併症は自己抜去, 腹腔内脱落が4例あった。瘻孔周囲炎は8例 (7%), 胃潰瘍は3例 (3%) に合併した。施行前に認められた上気道MRSA感染例は, 死亡例を除くとPEG後88%で陰性化した。死亡症例はMRSA合併が多く, 肺合併症による死亡例ではさらにその割合が多かった。PEG施行症例は元来嚥下困難例が対象であり, PEG施行後も気道感染のhigh risk groupであることに注意をする必要があると考えられた。

収録刊行物

被引用文献 (1)*注記

もっと見る

参考文献 (11)*注記

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ