腹腔鏡下に切除した尿膜管遺残症例の検討

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  • Laparoscopic Excision of Urachal Remnant

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抄録

われわれは尿膜管遺残症例11例に対して, 腹腔鏡下に切除術を施行したので報告する。主訴は健診にて腹壁嚢胞と診断された1例以外は, いずれも臍炎を主訴とし, 平均年齢は27.7歳であった。3本のトロカーを腹腔内に挿入し, 腹腔鏡下に膀胱近傍から臍にかけて尿膜管遺残を切除した。手術時間は平均58.5分, 出血量は少量であった。形態学的分類は尿膜管臍瘻10例および尿膜管嚢胞1例, 病理学的にはいずれも良性であった。偶発症として膀胱損傷を1例で認めたが, 尿道カテーテルの留置にて治癒した。他の10例の術後経過は良好で, 術後平均入院期間は5.3日, また10日以内に社会復帰が可能であった。尿膜管遺残症に対する腹腔鏡下手術は容易で手術侵襲が少なく, 美容上も優れていることより大変有用であると思われた。

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