指定発言 誤嚥性肺炎の予防 Prevention of aspiration pneumonia among older adults

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抄録

不顕性誤嚥は, 老年者肺炎の最大のリスクファクターである. それに対する防御機構として, 嚥下反射と咳反射があるが, 健常老年者では, 両反射ともに若年者同様によく保たれている. しかし, 脳血管障害, 殊に, 基底核領域の脳梗塞患者では, これらの反射が障害されることが多い.基底核脳梗塞患者では, ドーパミン代謝が障害され, その結果, 舌咽神経や迷走神経の神経節のサブスタンスPの含有量が減少する. 咽・喉頭~気管粘膜のこれらの神経の知覚枝の神経叢からサブスタンスPの放出量が減ると, 嚥下反射, 咳反射が障害され, 不顕性誤嚥を生じやすくなる.陳旧性脳梗塞患者において, 咽・喉頭から気管の知覚神経叢に含まれるサブスタンスPを増加させるACE阻害薬やアマンタジンが, 嚥下反射, 咳反射を改善し, 不顕性誤嚥を予防して, 肺炎の発症を予防する. 抗血小板薬は, 脳梗塞の再発を予防し, その結果, 肺炎も予防する. また, 口腔ケアや手洗い励行で不顕性誤嚥による沈下物内の細菌の数を減らすことも肺炎発症の予防に重要である.

収録刊行物

  • 日本老年医学会雑誌

    日本老年医学会雑誌 40(2), 135-137, 2003-03-25

    一般社団法人 日本老年医学会

参考文献:  24件中 1-24件 を表示

被引用文献:  1件中 1-1件 を表示

各種コード

  • NII論文ID(NAID)
    10010768167
  • NII書誌ID(NCID)
    AN00199010
  • 本文言語コード
    JPN
  • 資料種別
    REV
  • ISSN
    03009173
  • NDL 記事登録ID
    6536215
  • NDL 雑誌分類
    ZS21(科学技術--医学--内科学)
  • NDL 請求記号
    Z19-25
  • データ提供元
    CJP書誌  CJP引用  NDL  J-STAGE 
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