医療従事者を対象としたツベルクリン反応の実施とブースター現象の解析 CDCガイドライン・勧告を参考にして

書誌事項

タイトル別名
  • Analysis of Tuberculin Skin Test and Booster Phenomenon Results in Health Care Workers
  • イリョウ ジュウジシャ オ タイショウ ト シタ ツベルクリン ハンノウ ノ ジッシ ト ブースター ゲンショウ ノ カイセキ CDC ガイドライン カンコク オ サンコウ ニ シテ
  • CDCガイドライン・勧告を参考にして

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抄録

近年, 国内において医療施設や高齢者施設における結核の集団感染が報告され, 結核は再興感染症として再び認識されてきた.米国においても同様で, 多剤耐性結核の報告が相次ぎ, 特にHIV感染者用住居施設, 高齢者施設, 刑務所における結核対策の重要性が指摘されている.これらを背景に, CDC (米国疾病管理センター) は数多くの結核関連ガイドラインや勧告を公開しているが, サーベイランスの基本となるツベルクリン反応陽性について日米の基準が異なっているため, 彼らの優れた資料をそのまま日本における病院感染対策に導入できない.具体的には, 日本においてツベルクリン反応は発赤の大きさによって測定されているが, CDCは硬結の測定で行うように指導しており, 発赤を測定していない.また, ブースター現象の確認の必要性が叫ばれているが, BCGを基本的な結核予防策として取り入れていない米国におけるブースター現象のデータを, そのまま日本における対策に持ち込むことはできない.今回, 我々はCDCのガイドラインおよび勧告に従ってツベルクリン反応を施行し, CDCの結核対策に従って日本の医療従事者にツベルクリン反応を施行した場合の問題点を明確にした.

収録刊行物

  • 環境感染

    環境感染 15 (2), 178-182, 2000

    日本環境感染学会

参考文献 (23)*注記

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