犬の鼻腔内に発生した未分化癌の病理学的検索

  • 原 一弥
    鳥取大学農学部獣医学科家畜病理学教室
  • 島田 章則
    鳥取大学農学部獣医学科家畜病理学教室
  • 森田 剛仁
    鳥取大学農学部獣医学科家畜病理学教室
  • 澤田 倍美
    鳥取大学農学部獣医学科家畜病理学教室
  • 古岡 秀文
    帯広畜産大学畜産学部獣医学科家畜病理学教室
  • 廉澤 剛
    北海道大学大学院獣医学研究科診断治療学講座
  • 朴 天鍋
    北海道大学大学院獣医学研究科診断治療学講座
  • 落合 謙爾
    北海道大学大学院獣医学研究科診断治療学講座

書誌事項

タイトル別名
  • Pathological Study of Undifferentiated Carcinomas in Canine Nasal Cavities
  • イヌ ノ ビクウ ナイ ニ ハッセイ シタ ミブンカガン ノ ビョウリガクテキ ケンサク

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抄録

犬の鼻腔内に発生した癌25例を病理組織学的に再検索した. 25例はそれぞれ扁平上皮癌4例, 腺癌12例および未分化癌9例と診断された. 未分化癌には, 円柱状あるいは丈の高い細胞が管状構造をとる部分と線維性の隔壁により囲まれた紡錘形の細胞が充実性増殖を示す部分とが混在し, その割合は各例で異なっていた. 未分化癌9例中8例の管状あるいは腺構造を構成する細胞がサイトケラチン陽性を示した. 一方, 未分化癌4例において, 小型の核をもつ紡錘形細胞が増殖する部位に, ニューロフィラメント陽性の細胞質を有する細胞が混在していた. 以上のヘマトキシリン・エオジン染色所見および免疫組織化学的所見から, 9例の未分化癌中4例は嗅神経上皮腫と再診断された.

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参考文献 (9)*注記

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