血中(1→3)-β-D-グルカンが高値を示した深在性皮膚カンジダ症

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タイトル別名
  • Deep Cutaneous Candidiasis with a High Plasma Level of (1→3) -β-D-Glucan
  • ケッチュウ(1 → 3)-v-D-グルカン ガ タカネ オ シメシタ シンザイセイ ヒフ カンジダショウ

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抄録

77歳,男性.陰嚢皮下膿瘍,MRSAによる硬膜外膿瘍の治療のため種々の抗生剤投与中,右足内踝部の静脈留置カテーテル刺入部に発赤が出現し,大伏在静脈に沿って上行性に発赤と局所熱感が拡大した.カテーテルを抜去するも次第に下腿と大腿に皮下膿瘍が多発した.同部の病理組織像では,真皮浅層から皮下組織に好中球による膿瘍とリンパ球,組織球,形質細胞から成る肉芽腫が認められた.PAS染色で多数の胞子が膿瘍内や肉芽腫内にみられた.膿および皮膚組織片の培養からC. tropicalisを検出した.種々の抗真菌剤投与を行い皮疹は3カ月後に消退した.当初著明な高値を示した(1→3)-β-D-グルカン値は治療効果を反映して低下し,11カ月後には正常値となった.(1→3)-β-D-グルカンが治療の指標として有用であった.

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参考文献 (15)*注記

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