モデル地区大腸集検における検診システムと精密検査受診状況

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  • The System of Colorectal Mass Survey and the Rate of Further Examination

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抄録

平成4年度から老人保健事業として大腸癌検診が導入され, 全国的に広く普及している。我々は大腸癌検診の問題点として, 精検受診率が低いこと及び精検の内容・質にも向上が望まれることを既に報告した。今回, 精検受診率の異なる2つのモデル地区を対象に, 精密検査の受診状況および各モデル地区における集検システムの現況について調査した。精検受診率の低い地区での問題点としては, 精検未受診者の把握が不十分で受診勧奨は文書のみであり, また検診結果通知までに要す期間も長く, 精検機関の地理的条件も悪かった。さらに, 精検受診率の低い地区は大腸癌発見率及び早期癌割合が低く, 大腸癌検診が全体として十分に機能していないことも示唆された。今後これらの問題点を改善するとともに受診者の利便性も考慮したシステム作りが必要と思われた。

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