Meropenemを含む各種注射用抗菌薬に対する2002年臨床分離株の感受性サーベイランス

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  • NATIONWIDE SURVEILLANCE OF PARENTERAL ANTIBIOTICS CONTAINING MEROPENEM ACTIVITIES AGAINST CLINICALLY ISOLATED STRAINS IN 2002

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抄録

Meropenem (MEPM) を含むカルバペネム系抗菌薬を中心に, 全国の医療機関28施設より収集した2002年の臨床分離株2557株 (グラム陽性菌1500株, グラム陰性菌899株, 嫌気性菌158株) に対する最小発育阻止濃度 (MIC) を測定し, 以下の結果を得た。<BR>1MEPMは, グラム陰性菌全般, 特に腸内細菌科, Haemophilus influenzaeに対し, 優れた抗菌活性を示した。また, Pseudomonas aeruginosaに対するMEPMのMIC90は供試薬剤の中で最も低く, imipenem (IPM) あるいはciprofloxacin (CPFX) 耐性株に対する交差耐性率も低値であった。更に, グラム陽性菌・嫌気性菌に対しても, MEPMは, methicillinresistantStaphylococcus aureus, methicillin-resistant Staphylococcus epidermidis等の多剤耐性菌を除くほとんどの臨床分離株に対し, 優れた抗菌活性を示した。<BR>2.基質拡張型β-ラクタマーゼ (ESBL) 産生株が, Escherichia coliにおいて4株 (3.1%), Klebsiella pneumoniaeにおいて2株 (19%) 認められたが, これら菌株に対し, MEPMをはじめカルバペネム系抗菌薬は優れた抗菌活性を示した。<BR>以上より, MEPMは上市後7年以上を経過した時点においても, 広域かつ強力な抗菌活性を保持していることを確認し, 依然として臨床的に有用性の高いカルバペネム系抗菌薬であるとの結論を得た。

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参考文献 (32)*注記

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