上行結腸癌を合併した成人腸回転異常症の1例

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タイトル別名
  • A Case of Intestinal Malrotation with Ascending Colon Carcinoma

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抄録

症例は71歳, 女性。主訴は右下腹部痛および貧血。下部内視鏡検査によりBauhin弁直上の2型大腸癌と診断した。腹部所見および下部内視鏡検査にて部位診断が可能であったため, 下部消化管造影を行わず手術を施行した。開腹時, 回盲部, 上行結腸は正中に存在しており, 小腸は右側に大腸は左側に偏移しておりnon-rotationと診断した。上行結腸癌に対しては, D2郭清をともなう回盲部切除術を施行し, non-rotationに対しては十二指腸や上行結腸の固定術は行わなかった。術後経過は良好で補助化学療法施行後, 第29病日に退院した。上行結腸癌の手術時に発見された腸回転異常症であるnon-rotationの1例を経験したので, 若干の文献的考察を加えて報告する。

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参考文献 (20)*注記

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