MPEG-4動画像符号化向けハイブリッドエラー隠ぺい方式

  • 宋 学燮
    大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻
  • 岡田 浩行
    シャープ(株)技術本部イメージ技術開発センター
  • 藤田 玄
    大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻
  • 尾上 孝雄
    大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻
  • 白川 功
    大阪大学大学院情報科学研究科情報システム工学専攻

書誌事項

タイトル別名
  • Hybrid Error Concealment Algorithm for MPEG-4 Video Coding
  • MPEG 4 ドウガゾウ フゴウカ ムケ ハイブリッド エラーインペイ ホウシキ

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抄録

本稿では,MPEG-4動画像復号化における高性能エラー隠ぺい方式を提案する.無線環境下での伝送路エラー対策として,MPEG-4動画像符号化ではエラー耐性ツールが規定されているが,それらのツールを適用した後の残存エラーに対するエラー隠ぺいに関しては特に規定はなく,高性能なエラー隠ぺい手法の開発が望まれている.既存のエラー隠ぺい手法には演算量が大きい,あるいは動きの大きな画像での性能が劣化するなどの問題点がある.提案方式はマクロブロックの時間的あるいは空間的相関性を利用することによって演算量を削減し,様々な画像シーケンスやエラーレートに対して安定した性能を実現する.具体的には,マクロブロックに対して改良DMVE法あるいは適応空間探索法を選択的に活用して処理を行うハイブリッド方式を採用する.改良DMVE法は動きベクトルの時間的空間的相関性を利用し,演算量を削減しつつ,精度の高い動きベクトルによる隠ぺいを行う.一方,適応空間探索法は現フレーム内で類似画素を探索することにより,高周波数成分の劣化の少ない隠ぺいを可能としている.MPEG-4ソフトウェアデコーダを用いてシミュレーションを行った結果,提案方式は様々なエラーレートや画像シーケンスに対し,主観的および客観的に良い性能を示すことを確認した.<br>

収録刊行物

  • 画像電子学会誌

    画像電子学会誌 32 (5), 609-620, 2003

    一般社団法人 画像電子学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (20)*注記

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