低出力レーザー星状神経節近傍照射がアトピー性皮膚炎患者の神経伝達物質皮膚反応に及ぼす影響について

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タイトル別名
  • Low Reactive Level Laser Irradiation of the Stellate Ganglion in Atopic Dermatitis Patients and its Effects on Skin Responses to Neurotransmitter Injections
  • テイシュツリョク レーザー ホシジョウ シンケイセツ キンボウ ショウシャ ガ アトピーセイ ヒフエン カンジャ ノ シンケイ デンタツ ブッシツ ヒフ ハンノウ ニ オヨボス エイキョウ ニ ツイテ

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抄録

アトピー性皮膚炎患者に対し,半導体低出力レーザーによる星状神経節近傍照射を実施し,アセチルコリン,メサコリン,vasoactive intestinal polypeptide(以下VIP)による皮膚反応に対する影響を観察した.Ga-Al-As半導体レーザー(メディレーザーソフト1000®)は波長830 nm,光出力1,000 mWが得られる機器であり,連続波で20分間,右星状神経節近傍に照射した.皮膚反応はアセチルコリン1.0 mM,0.05 ml,メサコリン0.2 mM,0.05 mlを右前腕または背部に皮内注射し,15分後の遅延蒼白反応を測定し,VIPについては3.0 μM,0.05 mlを注射し,15分後の紅斑・膨疹面積を測定した.その結果,入院患者5回/週照射群(8名)は,計10回照射後のアセチルコリンによる遅延蒼白反応が8例中6例で,メサコリンによる皮膚反応も8例中3例で蒼白斑の面積が減少傾向を示し,VIP皮内反応は8例中5例で紅斑の面積が増大傾向を示した.外来患者1~2回/週照射群(10名)でもアセチルコリン,メサコリンによる蒼白斑面積の減少傾向,VIPによる紅斑の増大傾向が認められたが有意差はなかった.以上の結果から半導体低出力レーザーによる星状神経節近傍照射はアトピー性皮膚炎患者に認められる遅延蒼白反応を抑制することが判明した.

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