睡眠時無呼吸症候群の診断と治療  I.総論  1.日本人の疫学

  • 榊原 博樹
    藤田保健衛生大学呼吸器内科・アレルギー科

書誌事項

タイトル別名
  • ニホンジン ノ エキガク
  • [Sleep apnea syndrome: epidemiology among Japanese].

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抄録

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は無呼吸-低呼吸指数(AHI)が5/h以上の睡眠呼吸障害(SDB)と日中の眠気などの自覚症状をもつときに診断され,その有病率は30歳以上の男性の4%,女性の2%を占める.症状の乏しいSDBを含めると30歳以上の男性の24%,女性の9%にも達する. SASは言うに及ばず,症状の乏しいSDBであっても,放置されると高血圧の発症因子となり,冠動脈疾患や脳血管障害の発症にも関与する. SASのほとんどは,舌や咽頭軟部組織(軟口蓋や扁桃など),顎顔面形態などの異常に基づいて発症する.肥満はSASの増悪因子だが, SASの発症にとって十分条件でも必要条件でもない.

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