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抄録
【要旨】非侵襲的で連続的な脳酸素飽和度モニタであるEdward社製INVOS4100(INVOS)を,選択的脳潅流(SCP)を行った8症例で使用した。体外循環中の脳酸素飽和度(rSO2)の変化と循環停止時,左総頸動脈血流停止時から2分前と2分後の比較と,SCP開始5分前と5分後の左右差を比較した。体外循環中rSO2値は,手術操作,体温などにより変化した。循環停止時から2分後のrSO2値は左右両チャンネルで,左総頸動脈血流停止時から2分後のrSO2値は左チャンネルで有意に低下したことから,INVOSは鋭敏なモニタであると考えられた。左右差においてはSCP開始後,有意に拡大した。左右のSCPは形状の違うカニューレで送血したため,左右の脳血流量が均等に流れていない可能性が示唆された。INVOSは,脳の酸素状態が鋭敏にモニタできたことから,SCPを操作するうえで有用なモニタであると考えられた。
収録刊行物
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- 体外循環技術
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体外循環技術 30 (3), 285-289, 2003
一般社団法人 日本体外循環技術医学会
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詳細情報 詳細情報について
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- CRID
- 1390001204656387840
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- NII論文ID
- 10013926438
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- NII書誌ID
- AN1020635X
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- ISSN
- 18845452
- 09122664
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- 本文言語コード
- ja
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- データソース種別
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- JaLC
- Crossref
- CiNii Articles
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- 抄録ライセンスフラグ
- 使用不可