生体部分肝移植により救命し得たWilson病重症肝不全の1例

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タイトル別名
  • Emergent living related liver transplantation for a patient with severe liver failure due to Wilson's disease

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抄録

症例は14歳女児. 全身倦怠感, 著明な肝障害と黄疸, 腎機能低下を認め前医へ緊急入院. 血漿交換療法と血液濾過透析を開始するも, 全身状態改善せず. Keyser-Fleisher ring の確認, 家族歴から Wilson 病による重症肝不全を強く疑い, 生体部分肝移植目的に当科転院. 休日のため, 血清銅, 尿中銅, 血清セルロプラスミンの測定が行えず, Wilson 病の確定診断に至らなかったが, 伯父をドナーとした生体部分肝移植を施行した. 休日のため十分な検査ができず, 確定診断がつかないまま生体肝移植に踏み切らざるを得ない症例であったが, 無事退院し復学している.

収録刊行物

  • 肝臓

    肝臓 45 (9), 473-478, 2004

    一般社団法人 日本肝臓学会

被引用文献 (2)*注記

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参考文献 (9)*注記

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