頚部郭清術後に認められる内頚動脈に沿った紡錘形結節状構造の画像所見

  • 林 孝文
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面放射線学分野
  • 勝良 剛詞
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面放射線学分野
  • 平 周三
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面放射線学分野
  • 新垣 晋
    新潟大学大学院医歯学総合研究科組織再建口腔外科学分野
  • 星名 秀行
    新潟大学大学院医歯学総合研究科顎顔面口腔外科学分野

書誌事項

タイトル別名
  • FUSIFORM-SHAPED NODULES ALONG THE INTERNAL CAROTID ARTERY DEMONSTRATED BY FOLLOW-UP SONOGRAPHY WITHIN THE DISSECTED NECK AREA IN PATINTS WITH ORAL CANCER

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抄録

口腔癌の頸部郭清術後の超音波診断 (以下US) による経過観察において, 頸動脈分岐部の上方のレベルで内頸動脈に沿って上下に長い紡錘形の結節状構造が認められる場合がある。今回われわれは, この結節状構造の出現頻度と画像所見について, 頸部郭清術が施行された口腔癌35症例を対象に経過観察USとCT, MRI所見をretrospectiveに検討した。その結果, US上, 結節状構造が認められたのは, 52症例中10症例 (19%) であった。USでは, 上下に長い紡錘形の低エコー構造として描出され, 中心部には明瞭な高エコーの芯が認められた。CTでは, 中心部の芯は脂肪のdensityであった。MRIでは, T2強調画像にてリンパ節と同程度の高信号を呈し, 造影される結節状構造として認められ, 中心部の芯は脂肪抑制画像で低信号であった。この結節状構造は, 局在部位からみて, 交感神経幹の上頸神経節が描出されている可能性が示唆された。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 30 (4), 630-634, 2004

    日本頭頸部癌学会

参考文献 (12)*注記

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