ヨークシャー・テリアにみられた腸リンパ管拡張症の1例

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  • Intestinal Lymphangiectasia in a Yorkshire Terrier

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抄録

5歳齢,体重3.2kgの雄のヨークシャー・テリアが,慢性小腸性下痢,嘔吐,腹囲膨満で来院した。腹部超音波検査では腹水の貯留がみられ,小腸壁の広範な肥厚および小腸運動の亢進が認められた。内視鏡検査では十二指腸粘膜に米粒状の白斑が観察された。この部位より採取した生検材料の病理組織学的検査の結果,腸リンパ管拡張症と診断された。内視鏡検査は,一般状態が安定していない症例に対して,外科手術より侵襲性が低く,粘膜面を直接観察できること,同時に複数の組織採取も可能であることから,腸リンパ管拡張症の診断には有用な方法であり,さらに本症例の経験から,腹部超音波検査を併用することで,診断精度がさらに向上すると思われた。

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参考文献 (11)*注記

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