メトホルミンやピオグリタゾンの投与により比較的大量のインスリン注射より経口薬に変更できた糖尿病の3症例

書誌事項

タイトル別名
  • Three Diabetic Cases Which Could Withdraw from Relatively Large Dose of Insulin by Adding Metformin and/or Pioglitazone
  • 症例報告 メトホルミンやピオグリタゾンの投与により比較的大量のインスリン注射より経口薬に変更できた糖尿病の3症例
  • ショウレイ ホウコク メトホルミン ヤ ピオグリタゾン ノ トウヨ ニ ヨリ ヒカクテキ タイリョウ ノ インスリン チュウシャ ヨリ ケイコウヤク ニ ヘンコウ デキタ トウニョウビョウ ノ 3 ショウレイ

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抄録

症例1は75歳, 男性. 症例2は66歳, 女性. 症例3は69歳, 女性. BMIは各々22.7, 27.0, 19.2. 入院直前のHbA1cは各々10.4%, 10.6%, 9%. いずれも内服薬使用中であったが中止し, インスリンでコントロールした. 最大量は各々54, 38, 44 U/day, 体重当たりでは各々0.9, 0.7, 1.0 U/kg. 内因性インスリン分泌能が保持されていることを確認後, メトホルミン (以下MF) あるいはピオグリタゾン (以下PG) を追加投与した. 症例1ではMFにPGを投与することにより, 症例2はもともと投与継続していたMFにPGを追加投与することにより, 症例3はMF投与によりいずれも大幅にインスリン必要量が減り, 最終的に各々ナテグリニド+MF, MF+PG+グリクラジド, ボグリボース+MFで退院となった. その後の経過 (各例1年以上観察) も良好である. 大量のインスリン注射を必要としている例でも, 内因性インスリン分泌能が保持されている場合, MFやPGの投与を試みることは患者のQOL上も有意義と思われる.

収録刊行物

  • 糖尿病

    糖尿病 48 (3), 165-170, 2005

    一般社団法人 日本糖尿病学会

被引用文献 (1)*注記

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参考文献 (20)*注記

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