下咽頭癌に対する回盲部を用いた再建

書誌事項

タイトル別名
  • SURGICAL RESTORATION WITH A FREE ILEOCOLIC GRAFT AFTER LARYNGOPHARYNGECTOMY

この論文をさがす

抄録

下咽頭癌の咽喉頭摘出後の音声再建に遊離回盲部移植(川原原法)による音声再建を8例に行った。手術の実際を術中写真を交えて紹介する。また,症例の年齢は平均62.1歳,再建時には消化管吻合を行った後,血管吻合に移るが,トノメーターを用いた術後移植腸管モニタリングを併用した。現在のところ再建の順序はグラフトの生着率に大きな影響はなかった。8例中5例が発声可能で,3例は訓練中である。おもな術後合併症は,吻合血管のトラブルが1例,術後食道吻合不全が3例,気管孔のトラブルが4例であった。誤嚥や移植腸管壊死などの合併症は無かった。嚥下機能,発声機能,誤嚥防止は,ほぼ満足のいく結果を得られており,患者のQOLの改善に役立っていると考えられた。

収録刊行物

  • 頭頸部癌

    頭頸部癌 31 (1), 100-106, 2005

    日本頭頸部癌学会

被引用文献 (2)*注記

もっと見る

参考文献 (12)*注記

もっと見る

関連プロジェクト

もっと見る

詳細情報 詳細情報について

問題の指摘

ページトップへ