受傷後19年目に偶然発見された慢性外傷性胸部大動脈瘤の1手術例

• 湯田 淳

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 山口 明満

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 須磨 久善

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 磯村 正

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 堀井 泰浩

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 小橋 帝生

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 井上 武彦

  葉山ハートセンター心臓血管外科

• 蒔苗 永

  葉山ハートセンター心臓血管外科

書誌事項

タイトル別名

• An Operative Case of Chronic Traumatic Thoracic Aortic Aneurysm, 19 Years after a Traffic Accident

抄録

交通外傷後19年を経過し,偶然発見された慢性外傷性胸部大動脈瘤の1例を経験した.本症例は交通外傷後19年目に突然,胸部違和感が出現したため精査を施行され,食道粘膜下腫瘤と診断されたが胸部CT検査で大動脈峡部に最大径7.5cm×5.5cmの胸部下行大動脈瘤を認めた.これまでの経過から,慢性外傷性胸部大動脈瘤と診断した.慢性外傷性胸部大動脈瘤は無症状であっても放置すると瘤径拡大を認めるという報告もあり,診断がつけば積極的に手術を行うべきである.手術方法には,1)ステントグラフト内挿術と2)人工血管置換術があるが,ステントグラフトのemdoleak,migrationといった合併症を考慮し,確実性を求め,今回は人工血管置換術を選択した.補助手段については慢性期症例では急性期に比し,出血の危険性が少ないことから,患者の状況に応じて左心バイパス法,F-Fバイパス法,一時バイパス法を使い分けることが肝要である.

収録刊行物

• 日本心臓血管外科学会雑誌

  日本心臓血管外科学会雑誌 33 (6), 414-416, 2004-11-15

  特定非営利活動法人日本心臓血管外科学会

キーワード

• 慢性外傷性胸部大動脈瘤
• 人工血管置換術
• 一時バイパス法

詳細情報

• CRID: 1570854175305469696
• NII論文ID: 10016520857
• NII書誌ID: AN00193284
• ISSN: 02851474
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2005110160
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • CiNii Articles