洗口剤によるin vitroリン酸カルシウム沈殿物形成の抑制

• 日高 三郎

  福岡医療短期大学歯科衛生学科

• 東納 恵子

  福岡医療短期大学歯科衛生学科

• 岡本 佳三

  福岡歯科大学歯科医療工学講座生体工学分野

書誌事項

タイトル別名

• Inhibition of the in vitro Formation of Calcium Phosphate Precipitates with Several Mouth Washes
• センコウザイ ニ ヨル in vitro リンサン カルシウム チンデンブツ ケイセイ ノ ヨクセイ

抄録

洗口剤の口腔内リン酸カルシウム沈殿物形成(歯石形成, エナメル質再石灰化)に与える影響の可能性を調べるため, 洗浄, 抗菌, 殺菌, 抗炎症, 抗口臭, 湿潤効果のいずれかを1〜3つもつ9種類の市販洗口剤のin vitroリン酸カルシウム沈殿物形成に対する抑制能をpH低落法を用いて測定した.その結果は, ハイザック^[○!R]>コンクールF^[○!R]&gtモンダミン^[○!R]>GUM^[○!R]>レノビーゴ^[○!R]>リステリン^[○!R]>1/15希釈イソジン^[○!R]>1/50希釈ネオステリングリーン^[○!R]>絹水^[○!R]の順であった.さらに, これらの抑制能は抗歯石剤エチドロン酸の濃度範囲10〜60μMで比較すると, より強いかほぼ同じ能力のものであった.ハイザックはその成分中に促進剤を含んでいながら, その効果からは最強の抑制剤であった.これらのことから市販の洗口剤が副作用として抗歯石・抗エナメル質再石灰化作用を有する可能性が強く示唆された.このため, 洗口剤の適用にあたっては抗石灰化効果を考慮に入れておく必要があると思われる.

収録刊行物

• 口腔衛生学会雑誌

  口腔衛生学会雑誌 55 (3), 165-172, 2005

  一般社団法人 口腔衛生学会

キーワード

• 洗口剤
• in vitroリン酸カルシウム沈殿物形成
• 抗口腔内石灰化
• ハイザック^[○!R]

詳細情報

• CRID: 1390001205003911168
• NII論文ID: 110004015541
• NII書誌ID: AN00081407
• DOI: 10.5834/jdh.55.3_165
• ISSN: 21897379
• ISSN: 00232831
• NDL書誌ID: 7440240
• Web Site: https://ndlsearch.ndl.go.jp/books/R000000004-I7440240
• Web Site: https://search.jamas.or.jp/link/ui/2005231333
• 本文言語コード: ja
• データソース種別:
  • JaLC
  • NDL
  • CiNii Articles
• 抄録ライセンスフラグ: 使用不可